仏教の特徴とは、唯一神を立てないことだそうです。
 『はじめに我あり』が基本だとか…。
 
 己無しには生きられない。言い換えるといつも自分が中心だと言うこと。

 それに対して、「仏道とは、自己を習うことなり」と言われている。
 また、分からない自己に対して「自己とは何ぞや」と問いを立てた。

 近年では「どうして生きているか?」「どう生きていくか?」ということを考える人も少ないようだ。
 
 夢は良いものだと思っていたが、夢が欲を膨張させる。
 欲は悪いものでは無いという。己に執着する我欲が悪いのである。
 それゆえ自制というものが必要になり、
 訓練が必要となる。

 訓練に巡りあえた人は幸いである。多分、良い人生が送れることと思う。
 過保護がその訓練を遠ざけている。折角年齢相応の試練があっても、余計な手助けをしてしまう。
 お金で楽を教えてしまう。
 欲しいものを好きなだけ買い与える。
 私立の学校も上位を抜かせば、お金で誰でも入れるようにしようということだ。
 こんな制度が良いはずが無い。
 真面目に勉強する気は失せてしまうだろう。
  一番の問題はそれらの思い通りの世界から一人立ちできないのではないかということである。
 
 仏教の六道輪廻の世界にも天人というところがある。
 それにも寿命があり、天から落ちるときは地獄の何倍もの苦しみを受けるという。
 
 「どうして生きているか?」「どう生きていくか?」
 「自己とは何ぞや?」
 「仏道とは、自己を習うことなり」
 
 何事も修練が必要なのである。人生もトレーニングが必要なのだ。
 しかし、それに関する教育は全くなされていない。