助安由吉著「知恵の泉」より
   お返し
 自分のものは
 自分の思いのみである
 相手のものは
 相手の思いのみである
 
 相手から怒りの言葉を浴びても
 相手から冷たい視線を浴びても
 相手から暴力を受けても
 相手から馬鹿にされても
 
 それを自分のものにするか
 相手にそのままお返しするかは
 自由なのである
 
 もし受けとる理由がなかったならば
 自分の心の中で
 「これは受けとることはできません
 すべてあなたにお返しします」…
 と言って受けとらないことである
 
 受けとらなければ相手のものである
 受けとる必要がないのに
 相手の言いなりに受けとるから
 悩みや 苦しみや 怒りが生じるのである
 
 心の中での処理を誤らないことが大切である
 必要でないものまで
 自分のものにしてはならないのである