如来浄華の聖衆は 正覚のはなより化生して 衆生の願楽ことごとく すみやかにとく満足す」から六首引きと添え。
 高僧和讃の天親菩薩のところは10首なので勉強し易いかもしれません。しかし、浄土論は難しいというか、よくわかりません。それなら和讃で味わった方がとっつき易いということで、この機会に読まずに積まれていた「高僧和讃を読むⅡ天親菩薩」大峯顕著 六角会館聞法シリーズ3\500を引っ張り出してきました。これもまたまたご縁で天親菩薩の浄土論を勉強することに。
 2首目に「安養浄土の荘厳は 唯仏与仏の知見なり」とあります。その意味は「安養浄土の荘厳はただ仏と仏とのみ、しろしめす不思議の境界である。」ということ。
 衆生にはわからない。ただ、仏さまと仏さまだけがご存知だということです。浄土のことを知っている仏さま同士には話が通じるが、行ったことのない凡夫にはわからないということです。北海道に行ったことのない人が、北海道の話を聞いてもピンと来ないように、浄土においでになる仏さまたちには「唯仏与仏」で浄土のことをよく知っているわけですけれども、行かない人には浄土はまったくわからないでしょう。後半は「究竟せること虚空にして 廣大にして辺際なし」で、お浄土は限りがなく一人ももらさない。このような感覚を磨くことが仏教では大事なのでしょう。もやっとしたところが有り難く頂ける様になるまで、聞法があるのだと思います。