櫻部建(はじめ)著『仏教と真宗と―真宗の若い人々と語る1〜4』
の2まで読み終わりました。一冊一冊は700円〜950円とお手ごろなのですが、4冊で331ページ3,465円となり、冷静に考えれば高い本です。勿体無くも積読状態になっていました。この一年間「インド仏教史」などを学んだということや、先週の授業で櫻部先生の話が出たことなどから、興味を持ち読み始めています。読んで見ると本当に面白い本だと思います。 
櫻部先生は、あえて言うと断って、「人間の生の尊厳とか人権とかいう観念は仏教にはない」「人間の社会的平等とか人権つかいうような近代思想的な考え方は仏教自体にはない」「仏になるとは人間を脱却することで、真の人間になるとか、人間を完成するとか、人間成就だとかいうことではない」という、今の真宗に慣れてしまっていると、ガツンと食らわされるような言葉が頻繁に出てきます。毎年行なわれる真宗講座の副題に「人間成就」とついているのが気になっていたのかなぁと、今思います。仏教は「行」だともはっきりと言われています。
本来そのような仏教と「真宗」のつながりはどういうところにあるのか。今年の真宗学院の「仏教教義」で「釈尊の教えが親鸞の教えにつながるまで」を学ぶとなっていますので、これはちょうどタイムリーな本となりました。
見開きに2006.2.13のサインがありましたが、7年間、機縁が熟さなかったということでしょう。もっとその奥深いところを聞いてみたかったなぁと今さらながら感じています。
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1101997284