「ミッション:8ミニッツ」の謎

ネタバレあり。
謎の多い映画(自分が分からないだけ)「ミッション:8ミニッツ」
の「警告:映画通ほどダマされる」の意味が少し分かったような気がします。
 
この映画の原題は「ソースコード」でコンピュータプログラムを意味します。
主人公は仮想の中で犯人のヒントを捜していきます。
だからどんなに非常識でも、何でもありで目的だけに向かっていけるわけです。
ここを間違って過去に来ていると思ってしまう人がいるみたいです。
パラレルワールドで過去を変えてしまったと思ったら騙されています。
これが、「恋はデジャブ」や「デジャブ」などを見ている人
(「バックトゥザフューチャー」みたいなものも含むかも知れない)を混乱させると
宣伝コピーは言っているのだと思います。
実際に、靴にコーヒーが掛かったり、乗車券がうまく出せないのを、
3回目には難なくすり抜けるというのは「恋はデジャブ」の二番煎じじゃないかと
興味が薄れてしまったのも事実です。
時間はまったく普通に経過しており、
電車の爆破・システムの中で主人公が犯人の情報を見つける・犯人確保で第二の爆破予告を回避
すべて現実の世界での時間経過です。
犯人を捜しているときには、電車の爆発はすでに起こってしまったことなのです。
犯人の情報を見つけるシステムがプロファイリングを超えた
ヴァーチャル空間を作り出す画期的なシステムなわけです。
(8分間の意識情報からプログラミングしたロールプレイングゲームのようなもの)
 
ここまでは、多分これで合っていると思います。
ここから、主人公が電車の中で知合った女性を助けるという行動にでます。
理論的には絶対に不可能です。
自分はここから先の映画の記憶がはっきりしておらず、
父親との電話(これもヴァーチャルだったか)や
プログラム管理者とのメールがどうやって出来たのかわかりません。
(メールと思ったのもモニタだったかも知れません、主人公と管理者のやり取りは
映画では音声ですが、実際はモニタの文字で会話をしているということらしいので)
 
しかし、推理するにバーチャルの世界(プログラムの世界)に行って、
そこが現実の世界となるというオチだったのではと思うのです。
(全くの推理でもう一度見たら違うかもしれません)
そして、そこにはもう一つの「ソースコード」があったと。
鏡の中の鏡みたいな。
 
哲学で、自分が死んだら世界も滅亡するという考え方がありますが、
自分さえ信じていれば、そこがヴァーチャルの世界だろうが関係ないわけです。
最初つまんない映画と思いましたが、全米絶賛は少しは納得。
多分英語の台詞ではもう少しヒントが隠れているような気もします。
だって、日本とアメリカでこんなに評価が違うのも変だし。
「映画通ほどダマされる」というけど「マトリクス」や「アバター」を見てないと、
騙される前についていけないと思います。現に分からないという感想を聴くので。
また、適菜収著「いたこニーチェ」のp.82《最先端科学技術の結晶・
究極の仮想現実の世界へようこそ》と宣伝された遊園地のアトラクション。
発想が似ています。
結局、予備知識がないとよく分からない映画なことは事実です。
新しい発見があったら、お知らせください!