「大無量寿経講義」尊者阿難、座より起ち 一楽真著 文栄堂
親鸞聖人が「大無量寿経」を真実教と仰がれることの課題を尋ねたいという気持ちで読み進めた、
金沢真宗学院の特別講義12回のお話を出版したもの。
講義録とは思えないほど本としてまとまっています。
今回ある寺院の勉強会で大経の講義が始まりましたので、
引っ張り出して読んでいるのですが、
取っ掛かりとしては、非常に分かりやすく、
逆にこの本を読んでから、次の段階に進むという方法が理解するのに丁度良いようです。
ただの解説とはちょっと違う、考えさせられる(ハッとさせられる)ところがあるのが、
一味違います。
次の言葉はあとがきの引用です。

真実教は固定した教義ではありません。生きてはたらくものです。それは具体的には、執われから解放された独立した人間が生み出されることです。「大無量寿経」序文に語られる阿難の姿は、まさしく座っていられなくなって起ち上がった独立者の姿です。本書に「尊者阿難、座より起ち」という副題を付けた所以です。本書が「大無量寿経」に学ぼうとする方々の一助となれば、望外の喜びとするところです。