「自分を磨く方法」アレクサンダー・ロックハート著 弓場隆 訳 2005年8月20日第1刷 2006年3月10日第14刷
あなたは素晴らしい可能性を秘めている。その事実に気づけば、自分を信じることができる。それは山をも動かす強い力となる。
目標に向かってゆく情熱と勇気が湧いてくる本。情熱とは、自分のしていることにわくわくすることだ。希望があれば失意のときでも計画を実行する力が生まれる。
 この本を読んで気づいたことは、50項目のすることが動詞で書かれている。そして目標、成功、信じる、努力、良い習慣などの特定の言葉が多く使われている特徴がある。ところどころにハッとさせるような言葉をちりばめておいて、読みやすく良くできていると思う。自分の疑問は「目標」というものに根本があるのだけれども、目標を達することが成功とかという決まったイメージで捉えられていて、ついていけないところがある。そしてそこのところで全く違った目標ならば、50項目の多くは役には立たないことになる。具体的に13番目にある「怒りをコントロールする」と言うものは、なかなかできないことを誰もが承知している。「怒りをぶちまけるよりも、自分の気持ちを冷静に伝えるほうが、お互いにとってプラスになる」と頭では理解していてもいざとなれば、そんなことはすっ飛んでしまう。
 自分は「目標」と呼べるものは見つからないので、この「怒りをコントロールする」を直近の目標として、30番目にある「良い習慣を身につける」まで発展させてみようと思う。習慣とは、それについてあまり考えなくても自動的に反応するようになることだという。とすると、いまやっているようなことは全てが習慣であり、それらをどうすればいいのかというと全てを意識して行うということだろう。その中から良い習慣と悪い習慣の仕分けをしていくことが第一である。というか、ある程度年を重ねていけば、「分かっちゃいるけど…」のところもあると思う。我慢しても、どこの目標に行きつくか分からない。結果後悔するなら一度の人生、いつ死んでも良しと思えるような生き方をしたいと思うのは人情だろう。希望とか、信じるとかを連呼するのも、そこの部分でマインドコントロールしないと一歩が踏み出せないと分かっているからである。すべての人が成功するなら理想社会ができる。現実にはそうはならないのだ。と言っていても、毎日がやってくるので、何かはしないといけないことは分かる。そんなときに、自問自答するヒントになるのがこの本のような気がした。