朝8:30〜9:00まで、NHKラジオ第二で「宗教の時間」の再放送をやっていた。いつもはNHKではなく東海ラジオを聞きながら通勤していたのだが、ちょっと聞いたら、ついつい興味深く聞き入ってしまった。清澤満之師について話されていた。講師は寺川俊昭師。
 清澤満之師が目指した宗門改革は挫折し、不幸とも言える短い一生を終えていった。自分は清澤満之師が年を取った後の思想を、ぜひ聞いてみたかったと思うものの一人である。親鸞聖人が世を去って約150年後に蓮如上人が現われ、真宗を復興された。蓮如上人が世を去ってから約350年、清澤満之師が生誕するが、寿算41歳という若さで没してしまう。蓮如上人の半分以下である。親鸞聖人が残された数々の著作物は80歳を超えてからのものも多い。清澤満之師の若き宗教実験生活が過酷であっただけに、その結果総括を自らの手で発表して欲しかった。師の精神に同調して集まった仲間たちで作った浩々洞も亡くなる3年前に開かれたものであった。どれを取ってもすべて途上で立ち消えた。
 師が亡くなって100年以上経った今、新たな真宗思想家がその思想をもって世に出てくる時期がきていると思う。宗教(特に宗派思想)は時代とともに進化していくように思うから。