中日新聞夜回り先生水谷修氏の「明日を求めて…こどもたちへ」がシリーズで連載されている。今回のはその12回目。子供たちに友達の悩みを解決してあげることがいかに危ないかをやさしく説いている。悩みや相談を聞くだけで何もできないことで、自分を責めてしまったり、相手を失望させたり、友達関係が悪くなったりすることがあるからだという。特にネット上や携帯電話などの相手が知られないようなところで自分だけで誰かを救おうとしてはいけません、と呼びかけています。
 推察するに、これらの事例でいろいろ障害となることが出てきているのだと思います。無責任なカウンセラーたちがちまたに出没して、悩める人をさらに混乱させていることが想像されます。経験豊富なプロなら救える命も、そのような悪縁によって状況が悪化して、さらに傷つき病んでいき死へと向かう子供たちを見て、やるせない哀しみを抱いていると感じてしまいました。
 子供たちに自分だけで救おうとしてはいけません。誰かを本当に救いたかったら必ず大人たちの力を借りてください。と呼びかけています。
 いつも思うのですが、義務教育というものは小・中学校までで、その後実社会に出て行く人もいるのに、住民票の取りかたも教えないのはおかしいと思いませんか。年金の知識も同じですし、社会生活に必要な最低限の知識は一通り教えるか、教本を持たせないといけないのではと思います。周りの大人が教えてあげればいいのですが、どうもすでに大人自体が壊れてしまっているようです。
 最後に記事はこう締めています。「もう一つだけ覚えていてください。だれかを救いたいなら、まずは君自身が幸せになることです。そして、君の幸せをきちんと周りに見せることです。幸せな人しかだれかを幸せにすることはできません。」