於 西蓮寺 安藤純海師
 『真に知りぬ。弥勒大士、等覚金剛心をきわむるがゆえに、龍華三会の暁、当に無上覚位を極むべし。念仏衆生は、横超の金剛心をきわむるがゆえに、臨終一念の夕、大般涅槃を超証す。』(教行信証信巻 便同弥勒釈)
 「五十六億七千万 弥勒菩薩はとしをへん 
 まことの信心うるひとは このたびさとりをひらくべし」
 「念仏往生の願により 等正覚にいたるひと
 すなわち弥勒におなじくて 大般涅槃をさとるべし」

 弥勒菩薩釈尊が入滅してから五十六億七千万年を経た時、この世に下生して、竜華樹の下でさとりを開き、衆生を救済するために三回説法するといわれる(竜華三会)。浄土真宗では、真実信心を得た人は次の生で必ず仏になるから、その位は弥勒に同じであるとして、「便同弥勒」(すなわち弥勒と同じ)という。