8/24付中日新聞に自殺防止④として大河内祥晴(よしはる)さんの記事が載っていた。ご自身も次男の清輝君をいじめが原因の自殺で亡くし、今はいじめ相談員をしている。今までに2000通の手紙を読んだという。「死にたくて死ぬわけじゃない」と何度も手紙に書いてきた子がいた。東尋坊で自殺しそうな人に声を掛けるボランティアをしている人たちがいる。「声かけ」でかなりの自殺が防げるという。みんな「死にたくて死ぬわけじゃない」のだ。自分は縁ある仲間が自殺して、死にたいという人を救うことは出来ないと感じた。でも、「よい出会い」さえあれば。よい縁に恵まれるということはどれだけ喜ばしいことか。話を聞いてもらえる、そういう場所を作ることがどれだけ大事かということである。自殺についての行政の対応はいかにも遅すぎる。

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 格差が最大となったということでジニ係数が初めて0.5を超えたという。ジニ係数というのは初めて聞いたが、25%の世帯が総所得の75%を得る場合ジニ係数は0.5になるという。
 これとは別にパレートの法則というものがある。それは、別名2:8の法則とも言われ、いろいろなところで使用されている。全商品の20%が80%の売上を作る、全顧客の20%が全体売上の80%を占める、会社の内で社員の20%が80%の利益を稼ぐ、税金を納める上位20%が税金総額の80%を負担している・・・など、さまざまである。
 改良すべきものを重要なものから順番に10項目あげた場合、まず、その最上位の2つの項目だけを改良する。すると、全体の80%を改良したのと同等の結果が期待できるというものである。
 今、2割の勝ち組で支配しようとする社会を作ろうと画策している。本来2:8の法則なら20%の高額所得者が80%の税金を払うはずである。今はそうなっていないであろう。稼がせて頂いた人が税金で国を賄うのは当たり前のことであるが、政治家・官僚が浪費するのでバカらしくて税金を払わなくなる。風当たりを避けるために、金持ちが優遇されるような税制に法律を変える。そんなことをするより、なぜ早く寄附金を控除できる法律を作らないのか不思議である。それだけ、金を集めることによる既得権益がいっぱいあるのだろう。今のような選挙の投票率で、2割の人の支持で当選してしまうような国会では、格差社会になることを止められない。2割の人で2割の人の都合のいい社会を作ろうとしているのが格差社会である。8割であることを自覚してもっと怒らねばならない。貧困層はない袖は振れないので、一番割りを喰うのは中間層である。(もっとも宗教家にとって、政治は仏道を外れるという議論もあるが。)
 今まで、優遇されてきた農家や建設業が、あまりメリットがないと知って、今回の投票行動はばらついた。自分の利益ではなく、将来のシステムとしてどんな社会がいいのかを真剣に考えて投票してもらいたい。そうした結果での自民党政権とか民主党政権とかなら納得がいく。組織票に国会を牛耳られないように注意し、国民が主権であることをしっかり示したいものである。さぁ、本格的「格差社会」の到来です、あなたはどうしますか?