[尊号真像銘文]
「昇道無窮極」というは、昇はのぼるという。のぼるというは、無上涅槃にいたる。これを昇というなり。道は大涅槃道なり。無窮極というはきわまりなしとなり。「易往而無人」というは、易往はゆきやすしとなり。本願力に乗ずれば、本願の実報土にうまるること、うたがいなければゆきやすきなり。無人というは、ひとなしという。人なしというは、真実信心の人は、ありがたきゆえに、実報土にうまるる人まれなりとなり。しかれば源信和尚は、「報土にうまるる人はおおからず。化土にうまるる人すくなからず。(往生要集)とのたまえり。