[一念多念文意]
「行住坐臥不問時節久近」というは、「行」は、あるくなり。「住」は、たたるなり。「座」は、いるなり。「臥」は、ふすなり。「不問」は、とわずというなり。「時」は、ときなり、十二時なり。「節」は、ときなり、十二月、四季なり。「久」は、ひさしき、「近」は、ちかしとなり。ときをえらばざれば、不浄のときをへだてず、よろずのことをきらわざれば、不問というなり。「是名正定之業 順彼仏願故」というは、弘誓を信じるを報土の業因とさだまるを、正定の業となづくという。仏の願にしたがうがゆえにと、もうす文なり。