3/17の[本の紹介]で紹介した「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」、安くなるのを待ちきれなくて買ってしまいました。
 読んでみて久々に感動です。面白かったです。アイデアの勝利ですね。内容も濃く、ドラマになっています。ところどころで泣けてきました。また、TVドラマ化されるんじゃないでしょうか?
 仕事にも使えるし、ためになりますね。ベストセラーとなってたくさんの人に読まれているということは、本当に良かったのではないでしょうか。こんな風に組織が活性化されたら、理想的ですね。しかしながら、マネジャーの素質のある川島みなみが周りにいないことが現実です。
 
 あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するには、「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。
 自らの事業は何かを知ることほど、簡単でわかりきったことはないと思われるかもしれない。鉄鋼会社は鉄をつくり、鉄道会社は貨物と乗客を運び、保険会社は火災の危険を引き受け、銀行は金を貸す。しかし実際には、「われわれの事業は何か」との問いは、ほとんどの場合、答えることが難しい問題である。わかりきった答えが正しいことはほとんどない。

 
 寺の檀家が減っていくという話を聞きました。寺の事業とは何か?を忘れて、日々を過ごしていたために、お客さんである檀家から見放されたのかも知れません。または、見ている方向が違っていたのかも知れません。不買運動などの消費者運動が起こることは企業の恥だそうです。
 檀家を含む組織のマネジメントの正当性は、その組織が、個としての人間一人ひとりに対して、あた社会を構成する一人ひとりの人間に対して、何らかの貢献を行なわせ、自己実現させるための手段であることによる。
 
 企業の目的と使命を定義するとき、基本は顧客しかない。顧客によって事業は定義される。「われわれの事業は何か」との問いは、企業を外部すなわち顧客と市場の観点から見て、初めて答えることができる。

 これからは、お寺も「マネジメント」が当然必要となってくることでしょう。(というか知らず知らずに成功しているところはそれなりに努力しているということなのでしょう)何をすればいいか分からないで悩んでいる方にとっては、大変参考になる本だと思います。