二
 然るに世人薄俗にして共に不急の事を諍う。此の劇悪極苦の中に於て、身の営務を務め、以て自ら救済す。尊となく卑となく、貧となく富となく、少きも長たるも男も女も、共に銭財を憂う。有るも無きも同じく然り。憂き思いまさに等し。屏営愁苦して念を累ね慮を積み、心の為に走せ使われて安き時あることなし。『大無量寿経
 聖典p.58 この後に有名な「有田憂田 有宅憂宅」(田あれば田を憂う。宅あれば宅を憂う。)と続く。