この間、結構聴聞したんですが、とりあえず昨日の報告。『節談説教−伝統と継承−』を聞きに東別院(名古屋)まで行ってきました。内容は、

  • 講演「節談説教とは」 関山和夫
  • 「御開山のご苦労」   祖父江佳乃師
  • 「大根屋」       伊藤孝道師
  • 「法芸一如」      羽塚孝和師
  • 節談説教       廣陵兼純師

 
 少なくとも数十年前までは、真宗のご法義(説教)は、節談で語られ、民衆の絶大なる支持を得ていた。現代の大学の講義のような法話に集まる人々の減少は、周知の事実である。一概に布教方法には拠らないが、「節談説教」の真宗史や教化布教史での役割を、その功罪を含めて考え、構成し直し、試行することによって、現代に通じる伝道・布教の将来を見据える意義があると思う。祖師聖人750回忌御遠忌に向けて教化布教の方法の一つとして継承・研鑚していってほしい。(スペース・サラナン当日ビラを参照)
 感想としては、廣陵兼純師の説教はずば抜けているという印象である。同じ話でも何度聞いても飽きない古典というべきだろうか。しかし、廣陵師一人では苦しい。それこそ継承である。声・節・男の男は別にしても、声・節のカリスマが出ないと今後厳しいような気もする。逆に男から攻めたほうが早いか?
 研究会には30人もの会員がいるらしいので、正統派節談を物にする逸材が出てくるか。楽しみである。
 第1回布教大会と銘打っているので、ぜひとも第2回、第3回を企画してもらいたいと思う。