日本中の漁船が一斉休漁ということで、魚が高くなる、食べられなくなるとセンセーショナルに情報を発信している。重油の高騰は日本国中同じである。何故、ニュース番組はここまで煽るのか。時代、環境によって消費動向が変わることは充分考慮に入れなければなるまい。これで、廃業する人も出てくるであろうがそれも縁であると思う。少し様子をみる余裕を持ちたい。(格安航空会社の廃業が多いことにも驚いたし、町を見ればコンビニは数年ごとに入れ替わっている。漁師だけが安泰とは行かないであろう。)
 今のように煽られると、魚を食べないと生きていけないのかと思ってしまう。野菜は旬のときの価格と季節はずれ、もしくは不作の時などのときの価格には倍くらいの差がある。それでも、野菜はなくならない。実際、消費者は安い野菜を選んで購入していると思う。魚も取れないなりに安い魚を選んで食べればいいし、買える人は高い魚を食べればいい。回転寿司にいく回数を減らせばいいことである。
 それにしても、20万隻の漁船が毎日漁をしていたことに驚いた。よくも、まあ、魚たちは文句を言わなかったものだ。勝手な人間の損得勘定からの情報発信一辺倒で、魚への感謝の気持ちは伝わってこない。こんな漁師のとる魚を食べさせられているのかと思うと悲しくなってくる。今までの大漁は誰のおかげだったんだろう。こんな雰囲気だと、もう少しこの状態が続いて、魚の安楽日を増やしてやってもいいようにも思ってしまう。
 金子みすずは、今の状況をどう見ているだろうか。

『大漁』
朝焼け小焼けだ
大漁だ
大羽鰛の
大漁だ

浜は祭のようだけど
海のなかでは
何万の
鰛のとむらい
するだろう。