聴聞ではありませんが、本を読んでいて感心する喩え話に出会うと嬉しくなって、記録するようにしています。後に厳選して本にでもしようかと…。
 喩え話は、知っている人には退屈なのだけれども、同じ感動を共感するにはぜひとも必要なものです。良い喩え話をいくつ持っているかで、法話の中身も違ってきます。大事なことだと思います。たまたま出会った喩えをふたつほど。
 『昔から浄土真宗の御法門は「病人には白粥」という教えだという言い方がされてきました。お釈迦様の仏法の多くは大変尊いけれども赤飯みたいなもので、滋養は高いけれども、胃の弱いものにはこなれにくい。浄土真宗のおみのりは、お釈迦様の仏法の根本精神があたかも病み上がりの人には、粥が一番身につくと同じ様に、消化しやすく、身につく様にして下さってあると喜ばれています。』
 『お釈迦様が発見した心は単純なものではなく、複雑な構造です。丁度パソコンのOSのようなものです。「Windows XP」とか「Windows Vista」というように、一つの名前で理解するものであっても、OSの中は複雑です。プログラムがたくさんあります。心も同じです。「心」と一言でいうと簡単ですが、その中にたくさんの機能が張り付いています。』