築地本願寺

 節談説教大会に行ってきました。正式名称は
東京親鸞会・四十周年記念、佛教大学名誉教授関山和夫博士・喜寿記念、節談説教研究会・結成記念「節談説教布教大会」で、主催/節談説教研究会 共催/東京親鸞会 後援/龍谷大学 佛教大学 築地本願寺 協賛/(財)仏教伝道協会 協力(株)方丈堂出版です。
参詣者数は主催者の推定で約2000人とのことでした。本堂と聞法ホールに分かれて午前と午後を入れ替えて2箇所での進行で人数をこなそうと考えたようですが、それでも入りきらずに、スクリーンでの参詣場所を設けて何とか参詣できるようにしていました。自分は、6:30に築地本願寺につきましたので、朝のお参りを一緒にしてきました。いつもお参りしている人は今日何が始まるのかと思っていたかも知れませんね。松島法城師が高座で言っていたのは、鹿児島から帯広まで日本中から参詣くださったそうです。ラジオでも宣伝があったそうで前の日は、問い合わせでいっぱいだったと築地別院輪番の松原功人師が言っていました。それほどインパクトがあったということです。
 「いま真宗の再興を考えるとき、情念の布教法「節談説教」の復活こそ、急務なのだと確信して、この布教大会を企画しました。」というのが故武藤幸久師のご意志です。「節談説教」というものを世に知らしめ、その魅力と技を再認識させるきっかけになると思いました。「真宗の再興」というキーワードを考える中で、さまざまな人ができることを考えて、そして実践することが大事だと思っています。
 内容については、近いうちに方丈堂出版からDVDが出るそうで、出版権の関係から大会は一切録画、録音、写真撮影禁止ということでした。出講者は本堂プログラム順で、関山和夫氏、佐々木高彰師、谷口じ照師、藤野宗城師、茂利真正師、松島法城師、そして廣陵兼純師でした。昼休みに小学6年生の直林悠照くん、この大会の企画者府越義博師の特別プログラムがありました。
 節談説教を予め知っていた人は、「布教」ということも意識できたと思いますが、何もしらずにきた人はやはり、落語か語り芸の一種として楽しんでいたかもしれません。私の隣の人は念仏はなし、合掌も申し訳ない程度でしたが、廣陵兼純師が出てきて雰囲気が変わりました。合掌も念仏も出ていたのです。迫力が違う。想いと迫力では引けをとらない左右田さんにも是非生で聞いてもらいたかった。やはり、節談は芸ではないので、布教の実践経験がものを言うのだと思いました。また、才能と訓練ということも並大抵ではないということです。一週間くらい追っかけてずっと聞いて勉強してみたいと思いました。去年は石川県能登門前町まで聞きに行きましたが、門前町の人はいいなと羨ましい限りです。地元ではそれ程気にもしていないことが多いのはお互い様だと想いますが、是非、三河別院にも節談の布教師の方を呼んでいただきたいと思っています。また、冗談半分ですが、定年後、年金生活になったらどこの町に住もうかと考えてしまいます。もちろん、仏法に縁のあるところです。
 去年の能登門前町の満覚寺の大会でいろいろお世話になりました府越師には、今回中心的スタッフとしてこの大会成功に尽力されたことに心より敬意を表します。また羽塚氏も実行委員お疲れ様でした。このような会を開いてくださった関係者各位に感謝いたします。
 毎日新聞田原由紀雄氏の記事が載っていました。太藤師によるとこの方は絵解きについても詳しいそうです。http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20070702dde014040021000c.html
 関係ブログ。http://ameblo.jp/tomoaki719/entry-10038650938.html
節談説教マニア?と言っていましたが、今のところ遠くまでこうやって聞きにいかないと聞いたり勉強できないという意味ではマニアックな世界なのかも知れません。「節談説教研究会」の今後の活動が期待されます。誰でも節談説教をやってみたいという真宗僧侶がマスターできるような訓練システムができるといいのではないでしょうか。説教師の勉強の中に節談も一つ取り入れて、興味を持つ人、底辺を少しでも多くすることが大事かと思います。今日聞いて再認識したことは、上手な節談説教師は例外なく声がいいということです。「1声、2節、3男」これだけは、素質というか、業縁というか。私には無理というならば、これらのことだけはなんともなりません。逆にいうと、そのようなスター節談説教師を真宗は育てるべきであるということだと思います。