唯信鈔文意

また称名の本願は、選択の正因たること、この悲願にあらわれたり。この文のこころは、おもうほどはもうさず。これにておしはからせたまうべし。この文は、後善導法照禅師ともうす聖人の御釈なり。この和尚をば法道和尚と、慈覚大師はのたまえり。また『伝』には、廬山の弥陀和尚とももうす。浄業和尚とももうす。唐朝の光明寺の善導和尚の化身なり。このゆえに後善導ともうすなり。