最近、葬儀・葬祭屋・葬儀場についていろいろ考えさせられる縁がありました。現代の葬儀のあり方に異議を唱えて、葬儀革命ということを進めようという方もいます。
 それにしても、葬儀については、仏壇屋でもまったくといっていいほど知りません。住職サイドの声を聞けば、なるほどと思うこともありますが、葬儀場はやはりお客様を相手にするサービス業です。ニーズの力にはかないません。商売として競争をしたら、やはり今の形をさらに便利にすることしかないでしょう。
 便利になること、楽になることで、昔から相続してきた宗教的な心、社会的な協力意識など、失うものが多いことは嘆かざるを得ないでしょう。しかし、それのために寺や自宅で葬儀をするかと言えば、現代の宗教事情、住宅事情では無理でしょう。
 お寺も、葬儀場を使った新しい形式を考える時代ではないでしょうか。新しい形を業者に先立って提案することにより式辞権を取り戻す、というのが現実的でしょう。それでも毎日、どうしたらお客様に喜んでもらえるかを競争している業者には、歯が立たないでしょう。今の葬儀に問題意識をもっている住職は、今すぐできることで動く必要があります。
 今日、ポストに葬儀場オープンのチラシが入っていて、内覧会ということだったので、朝早速見に行ってみると、お寺さんが受付をしていました。葬儀一式30万円以内。お寺さんも動き出しています。このようなことでも豪華な葬儀場に対抗できるのではないでしょうか。
 ぜひとも、安いだけではなく、お客様に良かったと言ってもらえる仏法の付加価値のある、仏法の縁が持てる葬儀を期待しています。